【論文紹介】アゼライン酸はハイドロキノンに匹敵する美白作用を持つ可能性あり。

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外用による美白剤といえばハイドロキノンが有名ですが、他にもさまざまな外用薬が美白目的で使用されています。

最近認知度が高まってきたアゼライン酸にも美白作用がありますが、どれくらいの効果があるのでしょうか。肝斑に対するハイドロキノンとアゼライン酸の効果を比較した論文を見つけましたので紹介します。

肝斑に対するハイドロキノンvsアゼライン酸

Cureus. 2023 Jul; 15(7): e41796.
PMID: 37457606

13件の研究をまとめたメタアナリシスで、合計673人の肝斑患者が分析の対象に含まれます。結果の一部を引用します。

・MASIの全体的なMD(平均差)は、アゼライン酸群のほうがハイドロキノン群よりも統計学的に有意であり、改善が明らかであった。[MD= -1.23, 95% CI (-2.05, -0.400, P=0.004]
・客観的評価のPR(リスク比)は、すべてのサブグループにおいて有意差を認めなかった。
・有害事象は2群間で有意差を認めなかった。
※MASI:肝斑の重症度を測るスコアリング

つまり、MASIスコアの改善においてはアゼライン酸が有利で、全体的な評価と副作用についてはどちらも変わらなかったということですね。肝斑の外用治療では一般的にハイドロキノンのほうがよく使われているので、この結果は少し意外でした。

ハイドロキノンでかぶれる方については、アゼライン酸はいい選択肢となりそうです。ただしアゼライン酸でも刺激症状は出ますので、できれば医師の指導のもとで使用するのが望ましいと思っています。

この論文にはいくつか問題点があって、サンプルサイズの少ない研究や非盲検試験が含まれていること、観察期間にばらつきがあることなどが挙げられます。今後より大規模のRCTがあれば、肝斑治療のファーストチョイスが変わる可能性があるのでしょうか…

まとめ
アゼライン酸は、肝斑に対してハイドロキノンと同等またはそれ以上の効果をもつというメタアナリシスが存在する。
ハイドロキノンを使えない方にとっては、アゼライン酸は代替の美白剤となり得る。