アダパレン(ディフェリン)はにきびの治療薬として本邦で承認されていますが、実は光老化に対する効果もあることがわかっています。アダパレンはレチノイド様作用を有する外用薬ですが、レチノイドそのものであるトレチノインと効果はどれくらい差があるのでしょうか。
アダパレン0.3%ゲルとトレチノイン0.05%クリームの、光老化に対する作用を比較した研究を見つけたので紹介します。
アダパレンゲル0.3% vs トレチノインクリーム0.05%
Eur J Dermatol 2018; 28(3): 343-50
PMID: 30105991
128名の患者を、アダパレンゲル0.3%を外用する群とトレチノインクリーム0.05%を外用する群に無作為に割り当て、光老化に対する効果を評価しています。結果の一部を引用しました。
・24週目の皮膚光老化の評価(ECPA)の結果は、ITT集団(p = 0.458)およびPP集団(p = 0.593)において、治療間の有効性に有意差を示さなかった。
・両治療群とも、光老化の程度が有意に減少した(p<0.001)。
・被験者117名において、合計622件の有害事象が報告された。アダパレン0.3%では302件(48.6%)、トレチノイン0.05%では320件(51.4%)であり、群間に有意差は認められなかった(割合のz検定;p=0.495)。
アダパレンからトレチノインに切り替える時に参考になりそうです。日本で使えるアダパレンは0.1%の製剤のみですので、トレチノインに切り替える場合は0.05%より低い濃度から開始した方が良いかもしれません。
もう一つ、アダパレンとトレチノインを比較した論文をみつけました。
アダパレンゲル0.1% vs トレチノインクリーム0.025%
Pediatr Dermatol 2019 May;36(3):330-334.
PMID: 30883877
小児黒色表皮腫の頸部色素沈着に対する、アダパレンゲル0.1%とトレチノインクリーム0.025%のランダム化比較試験です。8週間後の効果は2群間で統計学的有意差を認めなかったとのことです。
この研究結果から、アダパレンゲル0.1%とトレチノインクリーム0.025%は色素沈着に対し同じくらいの治療効果を持つ可能性があるということがわかります。ただし基材によって吸収率が変わる可能性がある点には留意しておく必要があるでしょう。
最後に、日本においてアダパレンはにきびに対してのみ処方可能です。単なる美容目的で使用される方には処方できませんのでご注意ください。
まとめ
・アダパレンゲル0.3%≒トレチノインクリーム0.05%
・アダパレンゲル0.1%≒トレチノインクリーム0.025%
という研究結果が存在する。


