ベピオやデュアックを室温で放置してしまった場合の対応について。

皮膚科

にきびの治療薬として知られているベピオゲル(ローション)やデュアック配合ゲルは冷所での保管が推奨されている外用薬です。具体的には、

ベピオゲル、ベピオローション:凍結をさけ、涼しい所(25℃以下)で保管
デュアック配合ゲル:直射日光、高温、湿気を避けて冷蔵庫(2〜8℃)で保管

と製薬会社のHPに記載があります。

しかしながら、気をつけていても涼しい場所にしまい忘れることってありますよね。具体的にどれくらいの期間放置したらまずいのか、製剤のインタビューフォームに記載があったので紹介します。

ベピオゲル、ベピオローションの安定性

製剤のインタビューフォームより抜粋しました。(検索すると出てきます)

どちらの製剤も、30℃で12ヶ月保管しても品質に問題なかったと記載されています。
40℃では6ヶ月の時点で類縁物質の増加があり、高温下で放置されていた場合は使用は控えたほうがよさそうです。

デュアック配合ゲルの安定性

製剤のインタビューフォームより抜粋しました。(検索すると出てきます)

25℃では3ヶ月まで、30℃では1ヶ月まで保管しても品質に問題なかったと記載があります。
1ヶ月程度で使い切るならば室温で保管しても特に問題なさそうです。

過酸化ベンゾイルの発癌性について

ベピオゲル(ローション)やデュアック配合ゲルには過酸化ベンゾイルが有効成分として含まれていますが、最近までその発癌性が話題となっていました。

2024年3月7日、ブルームバーグ・ニュース及び Yahoo! ニュースに以下のような記事が掲載されました。

独立系の検査会社バリシュアが米食品医薬品局 (FDA) に5日遅く提出した請願書によると、「プロアクティブ」やターゲットの「アップ&アップ」、「クリニーク」などのブランドのニキビ治療薬には、発がん性物質であるベンゼンに化学変化する過酸化ベンゾイルが多く含まれている。当局が調査する間、該当製品を回収するようバリシュアは FDA に要請した。(Bloomberg 2024年3月7日 12:01 JST -より引用

バリシュア社による調査で高温多湿な環境で保管した製品に発癌性がみられたとのことですが、50℃というかなりの高温環境で保管されており、また動物に対しては経口投与するという非常に強い暴露を与えています。この報告を疑問視する声も多いようです。

日本で発売されている製剤はその発癌性について十分検討されていますから、特に気にすることはないでしょう。

まとめ
ベピオゲル(ローション)やデュアック配合ゲルは、30℃以下であれば1ヶ月程度は室温で放置しても品質に問題ない。